皆様、こんにちは。EQV兵庫豊岡です。
先日、京都府京丹後市にある「丹後織物工業組合」様の加工場を訪問させていただきました。
京丹後市は、300年以上の歴史を誇る「丹後ちりめん」の日本最大拠点。
今回お邪魔した加工場は、その産地の中核として、織り上がったばかりの「生機」に命を吹き込む、非常に重要な役割を担っている場所です。



(左)丹後織物工業組合 加工場 係長 藤堂博之 様
(中央)丹後織物工業組合 加工場 場長 名定和幸 様
(右)弊社代表 鈴木
■ 丹後ちりめんとは
丹後ちりめんとは、京都府・丹後地方で緯糸に強撚糸を使用して織られ、丹後で精練加工を経ることで生地表面にシボと呼ばれる凹凸が生まれる、後染め織物の総称です。厳しい検査を経た製品にブランドマークを押印し、高品質な「丹後ちりめん」として保証しています。
本来、ちりめん(縮緬)とはタテ糸に無撚の生糸を使用し、ヨコ糸に強撚糸を用い、左右強撚糸を一本若しくは二本交互に打ち込んで織物とした後、精練により布面にシボを表した絹織物を指します。織物は化学繊維が開発されるまでは天然繊維が主な素材であり、中でも長繊維である生糸は強撚に適する特性を持ち、ちりめんの素材として最適でした。しかし、その後繊維技術の発展により化学繊維・合成繊維の開発が進み、丹後においても独自の技法が開発され、生糸以外の繊維でもちりめん本来の風合いに近い織物が作られるようになりました。
丹後地方は、総合産地化推進への経過の中で、強撚糸等のちりめん技法を使用し、丹後で製織・精練加工された織物を総称して丹後ちりめんと呼ぶようになりました。
(THE SILK IN TANGO:https://tanko.or.jp/tangochirimen/より引用)
このように、「ちりめん=絹の生地」と思われがちですが、実はちりめんは、独自の「加工技法」を指す言葉です。
その使用する繊維は、かつてはシルクが主流でしたが、現在はその高度な技術をポリエステルなどの化学繊維にも応用しているようで、素材を問わず「ちりめんの風合い」を再現できる、世界に誇るテキスタイル技術へと進化しています。



■ 伝統を支える「水」の力
見学を通じて特に印象的だったのが、ちりめん作りに欠かせない「水」へのこだわりです。
丹後の豊かな自然が育む良質な軟水は、生地の不純物を取り除く「精練」において極めて重要な役割を果たすそうです。
この水があるからこそ、丹後ちりめん特有の柔らかな風合いと、美しい発色が生まれるのだと改めて実感しました。


■ 職人の技が繋ぐ「7つの工程」
加工場内では、入荷から出荷まで一貫した「7つの工程」を見学させていただきました。
- 入荷
- 準備
- 精練
- 乾燥
- 整理
- 検査
- 仕立て
各工程で最新の設備と職人の鋭い視線が注がれており、その一糸乱れぬ連携作業はまさに圧巻の一言。
この一貫体制こそが、世界に誇るクオリティの源泉なのだと感じました。






■ 工場の熱気とこだわり
見学中、特に私たちの心を動かしたのは、工場の至る所に宿る「熱気」と「人の手」の温かさでした。








蒸気が立ち込める精練の現場では、大型機械が力強く稼働し、その中で職人さんたちが真剣に作業をしていました。
伝統の技術が、今もなお力強く受け継がれていることを感じさせます。
どれほど機械化が進んでも、最後の品質を決めるのは人間の「目」と「手」である。その真摯な手仕事に、丹後ちりめんが300年愛され続ける理由を垣間見た気がします。









弊社代表と社員も興味津々で見学をさせていただきました。
実際に加工途中の真っ白な生地を間近で見せていただき、その繊細な質感に改めて感動。
教科書では学べない、現場ならではの迫力と技術の深さを肌で感じることができました。
大きな機械が規則正しく動く音、立ち込める蒸気、そしてそれを操る職人さんの真剣な眼差し。そのすべてが、300年続く伝統を今に繋いでいるのだと実感する、非常に濃密な時間となりました。
■ 最後に
お忙しい中、温かく迎えてくださった名定様、藤堂様、また丹後織物工業組合の皆様、誠にありがとうございました。 分野は違えど、地元の資源を大切にし、卓越した技術で新しい価値を創造しようとする皆様の姿勢に、多くの刺激をいただきました。この貴重な学びを、今後の私たちのサービスや地域振興への取り組みに活かしていきたいと考えております。
丹後の美しい水と風景、そして守り続けられる伝統技術。 電動トゥクトゥクでこの地を巡ると、また新しい発見があるはずです。皆様もぜひ、丹後の奥深い魅力に触れてみてください。
【ご案内】
今回私たちが訪問させていただいた加工場は、一般の方向けに工場見学(※事前予約制)も受け入れていらっしゃいます。実際に目の前で伝統が形作られる様子は、まさに一生に一度は見ておきたい光景です。
また、丹後織物工業組合様の公式サイトでは、丹後ちりめんの歩んできた深い歴史や、産地の取り組みについて詳しく知ることができます。
ぜひ、以下のリンクからチェックしてみてください。
■ 丹後ちりめんについて(歴史・特徴)
https://tanko.or.jp/tangochirimen

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